玉石の比重を理解し品質を見極める
玉石の鑑定において「比重」は重要な物理特性の一つです。比重を理解することで、天然石と人工石の区別や、異なる鉱物の判別が可能になります。
比重の基本概念
比重とは「物質の密度と基準物質(通常は水)の密度の比」を指します。玉石の場合、4℃の純水を基準とした相対値で表され、単位を持たない数値で表現されます。
主要玉石の比重範囲
- 翡翠(ひすい):2.90~3.38
- メノウ:2.57~2.64
- 水晶:2.65
- トルコ石:2.60~2.85
- ガラス製模造石:2.30~2.50
実践的な測定方法
- 水中重量法:アルキメデスの原理を応用
- 比重液使用法:特定比重の液体に沈む/浮くを判定
- 電子比重計:精密機器による測定
注意点
多孔質の石材や加工品では正確な測定が困難な場合があります。複数の鑑定方法と組み合わせて総合的に判断することが重要です。
比重測定は玉石鑑定の基本スキルとして、コレクターや業界関係者に広く活用されています。数値の意味を正しく理解し、実践に活かしてみてください。