新生児アセスメントの正しい書き方と実践ポイント
新生児のアセスメント記録は、赤ちゃんの健康状態を継続的に把握するための重要な医療文書です。適切な記述方法を習得することで、異常の早期発見や適切なケアにつながります。
基本フォーマットと記載項目
- 基本情報
- 日時・記録者名
- 出生歴(在胎週数・出生体重・分娩方法)
- 全身状態の観察
- 皮膚色(チアノーゼ・黄疸の有無)
- 啼泣パターン
- 原始反射の確認
- バイタルサイン
- 体温(36.5-37.5℃)
- 心拍数(120-160回/分)
- 呼吸数(40-60回/分)
- 特別な所見
- 吸引の必要性
- 酸素投与の状況
- 異常な身体徴候
効果的な記録のコツ
✅ 具体的数値と客観的事実を優先
✅ 時間経過に沿った変化を記述
✅ 専門用語を正しく使用(例:「陥没呼吸」ではなく「胸壁陥没」)
✅ 母子状態の関連性に言及
✅ 次回観察のポイントを明記
よくある記述例と改善点
改善前 | 改善後 |
---|---|
「呼吸が速い」 | 「呼吸数72回/分、鼻翼呼吸を認める」 |
「肌の色が悪い」 | 「末梢チアノーゼ(+)、SaO2 92%(room air)」 |
正確な新生児アセスメントの記録は、医療チーム全体で情報を共有し、適切な介入を行う基盤となります。客観的事実に基づいた詳細な記述を心がけ、常に「5W1H」を意識した記載を心がけましょう。