業務委託契約書「成功報酬」規定のテンプレートと記載ポイント
成功報酬型契約の特徴
成果に連動した報酬体系を採用する業務委託契約では、明確な成果基準と報酬計算方法の規定が不可欠です。特に新規顧客の獲得や売上目標達成など、定量化可能な成果を要件とするケースで活用されます。
必須記載項目
- 【成果の定義】具体的な達成基準(数値目標/定性評価)
- 【報酬計算式】基本報酬+成功報酬の内訳明示
- 【支払条件】成果確認方法と支払時期
- 【契約解除条項】成果未達時の対応策
- 【守秘義務】業務で知り得た情報の取扱い
テンプレート例(抜粋)
第X条(報酬) 1. 委託業務に対する報酬は、基本報酬月額○○円とする 2. 下記成果を達成した場合、別途成功報酬を支払う (1) 新規顧客獲得数○○社以上:1社あたり○○円 (2) 月間売上高○○万円突破:超過分の○% 第Y条(成果確認) 1. 乙は毎月末までに成果報告書を提出する 2. 甲は報告書受理後7営業日以内に異議を申し出ない場合、成果を承認したものとする
リスク回避のポイント
- 曖昧な表現排除:「適切な」「合理的な」などの主観的表現はトラブル要因に
- 不可抗力条項:天災や法改正など外部要因による未達時の対応を明記
- 中間報告義務:進捗管理のため定期的な報告ルールを設定
- 解除時の清算方法:前払金の返還義務や費用精算方法を規定
★重要★ テンプレート使用時は必ず:
- 自社の業務形態に合わせてカスタマイズ
- 弁護士または社会保険労務士の確認を受ける
- 合意内容を書面で双方保管
活用ケース例
業種 | 成果指標例 |
---|---|
新規顧客開拓 | 成約件数/紹介による売上高 |
販売代理店 | 目標売上達成率/リピート率 |
M&A仲介 | 成約金額に対する歩合率 |
最終更新日:2023年8月(法改正に伴い随時更新要確認)