【伊勢カップル流出】観光地で表面化したデジタルリスク
近年、伊勢神宮周辺でカップル客を狙った個人情報流出事案が相次ぎ、観光地のセキュリティ対策に警鐘が鳴らされています。地元旅館組合の調査によると、2023年度に報告された被害件数は前年比1.5倍に増加。GPS位置情報を悪用したストーカー行為や、SNS投稿からの個人特定事例が確認されています。
■「写真映え」が招く思わぬ危険
観光客が無防備にアップロードする神社前の2ショット写真。実は背景に写り込んだ建造物や看板が位置情報の手がかりに。三重県サイバーセキュリティセンターの分析では、伊勢市街地の観光スポットで撮影された画像の63%が正確な位置特定を可能にする要素を含んでいました。
■自治体が推進する新対策
伊勢市観光協会では2024年度から「スマートフォンマナーガイドライン」を導入。主要観光施設にQRコードを設置し、撮影時の注意事項を多言語で配信。GPS機能の自動無効化ツールの配布も開始しています。地元カップル向けには、デジタル証明書付きの「安全御守りUSB」の配布が話題を呼んでいます。
専門家は「観光地のデジタル化とプライバシー保護の両立が急務」と指摘。伊勢市の取り組みが全国のモデルケースとなるか、注目が集まっています。